最初に彼を知ったのは、Biota.orgという人工生命研究?サイトであった。
Nerve GardenというVRMLと植物成長プログラムを組み合わせたワールドをSIGGRAPH
'97で
発表されていた。
かと思うと、マルチユーザーコミュニティを研究している非営利団体、Contact
Consortiumで
Active Worlds上にある「シャーウッドの森」やバーチャル大学である「The U」といったワールドにかかわ
っていたり、
Digital Spaceという自分の会社を持っていたり、はたまた、「Avatars!」という現
在世界にあるマルチユーザーワールドに関する先進的な本を書かれていたり、
Digital Burgessという国際会議を企画されたり、神出鬼没の超多忙の人のようであ
る。
彼はマルチユーザーコミュニケーションの未来をしっかりにらんでいる研究
者なのだろう。
VRMLaboR: あなた自身のことを少し読者に紹介していだだけますか?
Bruce:私はネットワークバーチャルワールドの分野における、産業エキスパートであ
り、そしてまた、リーダーでありたいと願っています。
私はContact Consortiumの創始者のひとりであり、そこはアバターとバーチャルワ
ールドと人工生命に関する最初の世界会議をプロデュースしてきました。また、
Digital Spaceという自分の会社を経営しており、そこでは、革新的なバーチャルワ
ールドを制作しています。
私のバックグラウンドはここを見てください。
VRMLaboR:今現在、あなたはVRMLを使ってどんなものを作っておられますか?
Bruce:Contact ConsortiumのBiota.orgグループと、私自身の会社Digital Spaceのチ
ームと仕事をしていて、Nerve Garden IIを開発中です。それは、L-システムモデル
を元にした成長する植物に満ちた発生的VRMLワールドです。私たちはNervesというセ
ルラーオートマトンエンジンを開発中であり、それは仮想の庭の中にタッチセンサー
の動作を取り付けることにより、フィードバックするバーチャルな生態系を作る予定
です。つまりそれは時間とともに進化するということです。
Nerve Gardenと例年のBiota会議についてもっと知りたければ、Biota.orgを見てください。
VRMLaboR:Dammer氏は多忙の方のようなので、少し補足説明をします。
L-システムとはAristid Lindenmayerによる、有名な植物成長アルゴリズムです。
SIGGRAPH '97で実際にデモ展示されたNerve Gardenでは、L-システムを応用したJAVA
を使った規則ベースのモデラーで、まず観客が自分の好きな植物を作ります。その種
を共有サイバースペース内に蒔くと、ワールドの中に自分で名付けた植物が育ってい
くといったものでした。
Bruce:我々はまた、*アバター*を使った拡張的マルチユーザーバーチャルワールドも
作っています。そのうちのいくつかはVRMLではありませんが、とてもうまくいってい
ます。詳しい説明は、これに関する私の本からのサンプルと、Digitalspace.comを見てください。
VRMLaboR:Dammer氏は言葉少ないので、また少し補足説明します。
彼は「Avatars!」という本も執筆されています。それは現在あるおもなマルチユーザ
ーバーチャルワールドに関する、もっとも詳しい本です。その中に特集されているも
のは、Worlds Chat, Blaxxun, The Palace, OZ,
Worlds Away, Virtual Places, Traveler, Active Worlds, Comic Chat, Brave New
Worldsなどがあります。
blaxxun interactive はVRMLをベースとしたマルチユ
ーザーワールドを作っています。
独自開発のVRMLブラウザ、blaxxun Contactを使えば、VRMLワー
ルド内でテキストチャットや、音声出力チャットもできます。さらに、VRML
で自分の好きなワールドやアバターを作り、Blaxxunワールドへつなげることもでき
ます。
Onlive Travelerは、Onlive, Inc.によるもので
、本格的なボイスチャットができるワールドです。そのアバターのデザインセンスは
抜群です。
Active Worlds は、Activeworlds.com,Inc.によるマルチユーザーワールドの老舗です。
VRMLではない独自の形式で
すが、すでに30万人以上の居住者と訪問者がいて、さらに自分の町角をActive Worlds
の中に築き上げ、人を呼ぶこともできるのです。
Damer氏はこの中で、「Sherwood Forest」や本格的なバーチャル大学である「The
U」といったワールドの構築の研究にかかわっています。
VRMLaboR:もしよければ、今VRMLでどんなものを制作中なのかお教え願えますか?
Bruce:我々は無限のサイズのシーングラフやアバターを作ることができる、ストリー
ミングVRMLワールドを作りたいと考えています。これらのワールドはNervesか、また
は派生的に「生命らしさ」を与え、常に変化するものに使われるべきだと思います。
これらはそれ自身の進化する形状が、魅力的なふるまいや鑑賞者とのインタラクショ
ンを与える「生物」であるべきです。
VRMLaboR:VRMLはもっとこうあるべきだという、アイデアはありますか?
Bruce:VRMLはそのジオメトリデータをどう流すか、もっと学ぶべきですね。付け加え
ると、VRMLコンテンツは開発するのがとても難しく、結果的に残念ながら今だ小さな
マーケットに留まっています。
これは「レゴブロックのメタファー」を使うことにより解決できるはずです。それ
はより単純なVRMLオブジェクトを一度に送ることです。それらのオブジェクトは後で
再利用するために、キャッシュに蓄えておきます。
ユーザーはこれらオブジェクトをワールド内で単純に積み重ね、移動するだけで組み
立てられるようすべきです。Active Worldsはこれの完璧な例ですね。ユーザーは3D
モデリングシステムについて多くを学ぶ必要はないでしょう。だれもが積み木で組み
立てることができるのです。VRMLがその環境から学ぶべき他の分野はたくさんありま
す。しかし、このやり方が成功の秘訣だと思います。
VRMLaboR:インターネットとVRMLはメディアとアートにどう影響しているとお考えですか?
また、それらの未来はどう変わるのでしょうか?
Bruce:私はVRMLは「サイバースペース」と呼ばれる、将来的に作られる大きな構造の
中の小さなひとつのブロックだと考えています。これらの重要なパートのパイオニア
を助けるために、多くの人達と働くことのできる機会があることを楽しみにしていま
す。生物学的メタファーは真のサイバースペースを構築するためのもっともパワフル
なモデルだと考えます。
芸術、科学、ヒューマンコミュニケーションとコミュニティは、これら豊かでイン
タラクティブで没頭的で、そして印象的な未来の環境により、すべて深遠に影響しあ
うでしょう。
VRMLaboR:ありがとうございました。
(インタビュー:1997年秋 / 対訳:出淵)